猫の歯周病
2021年1月27日診療日誌
この写真は先日、歯周病治療を受けてもらった猫ちゃんの口の写真です。黄色の矢印の歯だけでなく、上も下も歯の根本がピンクから赤く炎症を起こしているのがわかりますか??
こうなると口が痛くなり、ご飯を食べられなくなってしまいます。。
実は今回は黄色の矢印で示した歯が根元で溶けていたのですが、外観からはわからないことも多々あります。
そのため、いざ症状が出ると、この病気はある程度進行しており、治療はなかなか難しいこともあります。
全身麻酔にて口腔レントゲン撮影を実施すると、この通り、歯の根本が解けていました。。これは「吸収病巣」と言われる状態で、想像がつくと思いますが、不快感が強く、抜歯せざるを得ません。
加えて、この抜歯は非常に気をつけて行わないと歯の根っこを残す「残根」が起こり、歯周病が完治に至らないのです。
当院では、このような難しい技術が要求されるケースでは、残根がなく抜歯が完遂できたかを、もう一度レントゲン撮影を行い確認をしています。
レントゲン画像では大きく見えますが、破片は1〜2mm前後の大きさであり、なかなかの繊細さを要求されます。
今回もうまく抜けてホッとしています。
山本@歯科診療時は拡大鏡+スポット照明を装着して手術にあたる獣医師