レッグペルテス病(大腿骨頭壊死症)
2018年11月23日診療日誌
当院ではパピークラスやしつけ教室を毎週のように開催していますが、そのせいか子犬さんの来院も非常に多いです。
その中でも時々、生まれつきの先天性疾患や幼少期に発症する病気に遭遇する機会も少なくありません。
先日、パピークラスに参加しているトイプードルちゃんの話ですが、教室中に後ろ足を少しかばっている様子が見受けられました。すぐに身体検査とレントゲン検査を行いましたが、最も怪しい股関節のレントゲンでは特殊なポジショニングを行っても異常所見を検出できず。
非常に怪しかったので、後日再検査を行ったとこと、「レッグペルテス病(大腿骨頭壊死症)」のレントゲン所見が得られました。
この病気は残念ながら手術でしか治療方法が確立されておらず、飼い主様には手術に関するインフォームドコンセントを行い、大腿骨頭骨頸部切除手術を行いました。
この術式は非常に古典的なものの1つですが、切除角度などにコツがあり、切除が不十分だと足に痛みが残ってしまいます。ごくまれに切除部に骨増生が起こるケースも報告されています。
また、早期回復には術後のリハビリも重要で、この子も手術翌日からマッサージなどのリハビリを開始しています。
先日、手術10日目の再診に来院されましたが、かばっていた足を少しずつ床に接地できるようになってきており、経過良好の様子でした。
なかなか減らない病名なのですが、もし子犬さんの病気で心配なことがあれば、いつでもご来院下さい。
山本@日曜日から外科研修で松山出張の獣医師