炭酸ガスレーザー手術
2010年12月24日診療日誌
先日、風邪をこじらせて奥様へのクリスマスプレゼントを買いそびれた山本@獣医師です。。事情は説明済みですが、今晩、鬼嫁にならないことを祈っている最中です
さて、先日、元気いっぱいの11歳のゴールデンレトリバーくんが来院してくれました。首筋と太ももに腫瘤があるとのことでしたが、特に首の腫瘤からは院内の細胞診検査にて腫瘍の疑いがあったため、全身麻酔下での切除手術の実施を検討しました。
ただ、11歳のゴールデンレトリバーくんと言えばかなりの高齢なので、人間ドッグならぬ、“ドッグドッグ”のために1日検査入院していただきました。そうしたところ、脾臓に直径3cmほどの腫瘤を発見しました。。脾臓の腫瘤性病変は2/3が悪性腫瘍であるため、急遽、脾臓の全摘出手術を行うことになりました。(さらに2/3は血管肉腫と呼ばれる悪性度の強い腫瘍です)
そこで活躍してくれるのが写真の炭酸ガスレーザーです。メスやハサミ、電気メスで皮膚切開や腹膜切開するよりも、炭酸ガスレーザーで切開すると手術時の痛みをやわらげてあげるが出来ます。出血も少ないため、高齢の弱っている動物たちにはうってつけの手術装置のひとつです今回の手術の切開に用いることにより、鎮痛剤の投薬も最小限で済み、術後の回復も非常に順調でした。年内に何度か診察の予定ですが、また会えるのを楽しみにしています
山本@獣医師