マダニから人に感染する「重症熱性血小板減少症候群」について
2013年2月9日診療日誌
先日から、数件お問い合わせがあった件について。
マダニから人へ感染するウイルス性疾患が国内で初めて確認されました。
病名は、SFTS=重症熱性血小板減少症候群と言います。
マダニ寄生と言えばワンちゃんが大きな公園や北摂や能勢などの屋外で感染を受けることが多いのですが、この媒介するマダニがフタトケチマダニと言う種類で、実は我々が日常的に診察で発見するマダニの1種なのです。
どのワンちゃんにでも寄生し得るフタトケチマダニから、人の生命を脅かすものとして国内で発見された事実は非常に重たいです。危険な病気なのか、今後、留意が必要です。
その割に報道は非常に限定的で、あまり一般的に知られている事実ではないです。。
現状では、SFTSに対し有効な治療方法は無く、マダニの予防(例えば、フロントラインやマイフリーガード、コンフォティスなど)が、今後より重要性を増していく可能性があります。
まだ、これらの事実をお知りにならない犬猫の飼い主様も多いと思います。ぜひ、こういった情報は飼い主様どうしで共有して下さい。また、いたずらに不安にならず、正しい情報を正しく認識するよう努めて下さい。
山本@獣医師