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2014年3月24日診療日誌

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“おそらく”ジャックラッセルテリアなんですが、このCT画像のワンちゃんは、捨てられて警察で保護されていたところを、とあるご家族が我が家に迎えれ下さりました。

非常に元気いっぱいで性格も良い子なんですが、生後半年前後(推定)から少し元気がなくなってきました。最初の検査をさせて頂きましたが、これといった異常を発見できなかったのですが、子犬さんが元気が無いのはどこかおかしいはずです。

 

2回目の再診時に腹部超音波検査を実施したところ、本来は存在しない血管構造が見えました。ただ、私も確証を持てなかったのですが、追加で精密な血液検査を実施したところ、明らかな肝不全が確認されました。

このため、先日CT撮影を行なったのが上記の画像です。診断名は「門脈体循環シャント」と言います。

 

非常に珍しい疾患のひとつですが、肝臓へ流れる「門脈」と呼ばれる血管が、本来の肝臓へは行かずに、後大静脈へ流れるバイパス血管が形成されている生まれつきの病気、いわゆる先天性疾患です。そのため、肝臓へは血液供給が極端に少なくなるため、先天性の肝不全を発症します。

初期の病状では、通常の一般血液検査に異常が認められなかったことと、ワンちゃん自身が非常に体格もよく成長していたことから、私も最初はこの病名を疑いませんでした。診断のきっかけは腹部超音波検査で、異常と思われる血管構造を抽出する事が出来ました。

 

CT検査の結果、このワンちゃんは手術で治療出来る見込みがつきました。来月初旬には手術を計画出来そうですrock

 

しかし、せっかくご好意で保護して頂いたワンちゃんが先天性疾患だったとなると、私も飼い主様に御伝えするのが非常に心苦しかったです。。

飼い主様はこの子をしっかり飼っていかれる事を決めて頂いて、この病気の治療にも積極的に取り組んで頂いています。こう言う子は我々も思い入れが大きくなります、早く元気になって欲しいですup

 

 

山本@獣医師