心臓病の検査が進歩しています
2014年10月22日診療日誌
最近、クタクタの山本@獣医師です・・・
当院では木曜日と日祝の午後が休診日とさせて頂いていますが、動物たちは休ませてくれません〜(>_<)
休診日前に限って急患の来院があり、緊急手術の連続でした
ですが、どの子も術後経過も良好で退院してくれているのが私の心と身体の支えになっています
また休診日にも関わらず、手術スタッフも集合できたのも幸いでした。スタッフに感謝です。
さて、秋になると我々の業界では勉強会や学会が増えてきます。先日も心臓病の検査で新しい知見が得られました。
心臓病の検査は、動物医療においてはレントゲン検査と超音波検査が非常に強力なツールです。これに加え、心電図検査や血圧検査、一般血液検査を加え、心臓病の診断を行い、治療を検討していきます。
近年、このスタンダードに加え、NT-proBNPと呼ばれる特殊血液検査が可能になってきました。
この検査は人間の医療ではすでに一般的に実施されていますが、動物で実用化されたのはここ最近の話です。
特に今回、新たに検査センターで誰でも利用できるようになった「ANP」と言う検査がなかなかの優れものです。
この検査は以前からもありましたが、このほど一般の飼い主様にも利用頂けるようになりました。
最も優れている点は、犬に最も多い心臓病のひとつ「僧帽弁閉鎖不全症」の診断や治療に非常に役立つからです。
重症度の評価だけでなく治療効果も判定ができる点です。これらは今までの超音波検査では、なかなか判断が難しいことが多かったです。
これが簡便な血液検査で可能なので、これまでより簡単に診察室で受けて頂けるようになります。
今後、当院の心臓病の飼い主様には随時、検査をご案内して行く予定です。
心臓病が気になる飼い主様や、心雑音を指摘された飼い主様は、ぜひ利用を検討して下さい。
特に7歳以上のシニア期に入ったマルチーズ、チワワ、トイプードル、ヨークシャーテリア、キャバリアなどの犬種は積極的に検査を受けられる事をお勧めできます
山本@獣医師