診療日誌

たった3.5mmの尿道結石

おしっこが出しにくそう、、とのことで来院された男の子のヨークシャーテリアさん。

こう言う症状は、膀胱炎でもよく飼い主様がおっしゃられる症状なのですが、膀胱炎は正確に言うと「頻尿」で、おしっこが出しにくいわけではありません

時々、「おしっこが出しにくそう」と表現される飼い主様もおられ、本当に「出しにくい」のかどうか、詳しく問診したり、身体検査で状況を把握していきます。

 

しかし、今回はどうも本当に「出しにくそう」のようで、早速レントゲン撮影を実施したところ、、

と言う感じ。

これだけでは分かりませんので、少々拡大してデジタル処理を行ってみると、、

ありました、おしっこを出しにくくしている原因。

これは尿道結石で、陰茎の途中で尿道をふさぐ形で詰まっていました。。これは痛い、、排尿痛がひどいはずです。。。

 

さて、原因は判明しましたが、治療は基本的に結石摘出の準緊急手術になります。

尿道に詰まっているので、陰茎を切る方法もあるのですが、この術式は出血や合併症の点で少し厄介で、できれば避けて通りたい術式です。

この結石を一度カテーテルで膀胱まで押し戻し、膀胱切開にて摘出する方が、遠回りのように感じますが実は動物には優しい選択になります。

そして膀胱まで押し戻した後に摘出した結石がこちら、こんな小さな石でも激痛です。。

手術も無事に終わり、無事に排尿痛から解放されました。術後3日目に元気に退院してくれました。

 

山本@この結石を分析して再発防止策をこれから飼い主様と相談する獣医師

急性の下痢と嘔吐

急性の下痢や嘔吐は、すぐに治る病気もありますが手強いものも多いです。

特に悪い方の「急性」は、待った無し!ってことも多いため、迅速な検査や治療が必要です。

 

先日もこの症状で来院のワンちゃんですが、症状をお伺いすると悪そう様子見を行わず早々に検査を実施します。

結果、急性膵炎が疑われたため、即入院が決定しました。

 

急性膵炎は発症初期段階では、激しい症状がある割には、血液検査にも腹部エコー検査にも、はっきりと確定診断できる情報が少ないことがあります。

 

そして入院後に集まってきた検査結果や、再検査の推移、治療効果などを追跡することで、3日目に「急性膵炎」と確定診断しました。

 

 

最近では新しい治療薬が承認され、急性膵炎の治療は以前に比べると改善までの日数が早くなったように感じています。

この子も、お昼にはきれいなうんちをして、無事に退院していきました(^^;;

 

山本@腹部超音波検査も得意な獣医師

19歳のワンちゃんの手術

先日行った超高齢犬のわんちゃんの手術のお話をしたいと思います。

 

下腹部に大きな腫瘍があり、これが自壊して、非常に汚い液体と臭いを放っていました。。

(画像は黒丸で加工しています)

もともとのかかりつけ医では、19歳と超高齢であり、手術は難しいとの見解で、これまで長期間に渡って抗生剤等の処方が行われていました。

このままでは治ることはなく、自壊も進んできたため、飼い主様が当院へ相談に来院されました。

 

結果、やはりこのままでは完治に持ち込めず、放置していればいずれ健康状態を悪化させてしまうため、治療には摘出が必要と判断される状況でした。

飼い主様と詳しくご相談させていただき、摘出手術を受ける決心をいただき、先日、腫瘍摘出を行いました。

 

術後の写真はこちらです、抜糸まで綺麗に完治できました!

多剤耐性菌も検出されていたため、心配が尽きませんでしたが、綺麗に治ってホッとしています。

19歳、高齢だからと言うだけで、手術や麻酔を諦めている飼い主様、手術を受けられない動物たちをこれまでたくさん見てきました。

 

もちろん、全員が手術や全身麻酔に耐えられるわけではありません。

でも、適切な判断、設備、獣医師がいれば、19歳でも全身麻酔は可能なんです。

 

この子もこれで長きに渡って戦ってきた不快感から解放されたと思います。

 

山本@全身麻酔にはかなりの勉強時間を割いてきた獣医師

現在の診療状況について

緊急事態宣言もあけ、生活が普段のペースを取り戻しつつある中、再び新型コロナウイルスの感染者が増加しており、油断ならぬ日々が続いていますね。

当院でも引き続き、以下の対策と診療方針を掲げ、診療を継続中です。

縮小していた診療も再開しておりますので、みなさま、体調にお気をつけてご来院くださいね。

 

◯ グルーミング処置の一部再開
美容を目的としたトリミング、爪切り、バリカン、部分カット、肛門腺絞り等は、現在全て休止させて頂いておりますが、治療を目的としたこれらの処置は再開させて頂いております。ただし、お時間を頂戴することや混雑時はお引き受けできないことがありますので予めご了承下さい。

 

◯ ペットホテルの一部再開
ペットホテルを部屋数を絞って再開しております。お申込みは1ヶ月前の同日宿泊分からです。部屋数に限りがありますのでお申し込みはお早めにお願いします。

 

◯ 予防医療・パピークラスの再開
狂犬病ワクチン接種混合ワクチン接種避妊・去勢手術など、予防医療に関わる診療を全て再開しています。パピークラスも参加人数・組数を絞って、ソーシャルディスタンスが確保できる状況で再開致しました。

 

◯ 待合室の混雑解消

・待合室は窓を開け、常時換気を行っております。

・椅子の数を半分に減らし、お待ち頂く飼い主様同士の間隔を作っています

・お車でご来院の飼い主様は、原則としてお車でお待ち頂くようにお願いしております。(お呼び出しは携帯電話などで行います)

 

◯ 感染拡大の対策
当院では、定期的に医療用70%アルコール消毒液・次亜塩素酸消毒液にて、椅子や手すり、ドアノブ、受付カウンターなどを消毒しています。

また全スタッフが出勤時の体調チェック・検温を行っており、診療時は常時マスクを着用しております。

 

◯ ご来院される飼い主様へのお願い

ー安全な院内環境整備のためにー

発熱のある方体調が悪い方は、来院をお控え頂きますようお願い致します。

・待合室の混雑を避けるため、飼い主様のご家族の来院は最小人数でお願い致します。

・他の周りの飼い主様のためにもマスク着用をお願い致します。

 


引き続き、皆様のご理解・ご協力を何卒よろしくお願い致します。

耳の中に寄生するダニ

先日、耳を痒がっている、と来院された猫ちゃんの、耳垢の顕微鏡写真です。

ダニとその卵が発見されました。

駆除治療はそれほど難しいものではありませんが、しっかりと耳垢を採取して耳垢検査をしないと見逃してしまいます。

 

もちろん、耳垢の質やニオイ、かゆみの程度で、ある程度の病気の推定は可能です。

 

経験を積めば顕微鏡無しでも判断がついちゃうこともあります。

 

毎回、ダニを見て思いますが、やっぱり気持ち悪いですね(^^;;

 

山本@診察には検査だけでなく五感も重要と感じる獣医師

  

アーカイブ