脂肪腫もまれに怖いことがあります
2025年9月12日診療日誌
別の病院で手術を受けたが、同じ場所にシコリができたので診て欲しい、とのことでワンちゃんが来院されました。
拝見したところ、いわゆる「筋間脂肪腫」が疑われるもので、急いで手術するようなものでないことがほとんどですが、飼い主様は同じ場所にしこりができたこともあり、切除をご希望され摘出を実施しています。
術野を確認すると確かに筋間脂肪腫なのですが、上腕三頭筋を含め、他の筋肉や血管、神経と複雑に絡み合っており、全てを摘出することは困難でした。
嫌な予感がしており、病理検査にて確認すると、、

「浸潤性脂肪腫」の診断が出ました。
実はこの脂肪腫は、一般的な脂肪腫とは少し異なっており、他の組織にどんどん入り込んでいき、周囲の組織の機能を障害していきます。さらに厄介なのが、進行していると全摘出が困難になってしまいます。現在までに手術以外に有効な治療は見つかっていません。
非常に数は少ないですが、最悪の場合、足の筋肉にあれば断脚手術を検討する必要が出てきます。
今回も足の機能を温存しながら、最大の切除を試みました。このあと再発しないか要経過観察です。
山本@まだ3歳のワンコなので、なんとか断脚に至らないことを願う獣医師
