大規模臨床調査
2010年7月30日診療日誌
ワンコの心臓病の最多第1位は「僧帽弁閉鎖不全症」と呼ばれる疾患です。心臓内の4つの弁のひとつに隙間が生じることにより、血液が逆流を起こす疾患です。
初期は全く症状がないため、ほとんどの飼い主さんが気付かれることなく進行し、健康診断やワクチン接種時の聴診などで偶然発見されることが多いのも特徴です。主に小型犬種に多く、チワワ、マルチーズ、シーズー、ミニチュアダックス、キャバリアなどで診断する機会が多いです。
この病気の治療には主に血管拡張薬が古くから用いられています。人の医療においても同様の内服薬が処方されていますが、今回、お薬の効果について大規模な臨床調査が行われることになりました。
そこで、当院でもこの調査に参加することになりました。多くの病院が参加することにより、より効果的な処方ができないか、さらに検討することが出来ます。結果が待ち遠しいです