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2014年6月3日診療日誌

140603.jpg咳が少し気になる、と言う事で先日来院頂いたワンちゃんのお話です。

3歳のミニチュアダックスフンドさんです。若いです。

 

レントゲン検査を実施したとこと、右肺に肺胞パターンと呼ばれる肺炎像がありました。ところが、肺炎であれば上昇するはずの白血球数やCRPの上昇が全く認められず、実際のところ、抗生物質の投薬にも改善を示さないため、詳しく精密検査が必要になりました。

 

腹部超音波検査にて、腹腔内リンパ節の腫大と脾臓の蜂巣状変化が認められました。。

これは、非常に危険なサインなんです・・。すぐに脾臓の針吸引検査を実施した顕微鏡像が左の写真です。非常に多くのリンパ芽球が出現しています。

 

ただの咳かと思えば実はこの子の病気は、リンパ腫と呼ばれる血液系のガンでしたdown

 

リンパ腫は犬でも猫でもよく遭遇する血液ガンの1つですが、発症年齢は基本的に中高齢の動物たちです。

ただし、ミニチュアダックスフンドに限って言えば、発症年齢はかなり幅があり、最も若いケースだと3歳代でもあり得ます。

 

飼い主様と治療を相談させて頂いた結果、先日から抗がん剤治療をスタートしました。ワンちゃんには、これから25週間に渡って抗がん剤治療を受けて頂きます。

ちなみにミニチュアダックスのリンパ腫は比較的、予後が良好なケースも多いです。先ほど飼い主様にお電話したところ、1回目の投薬後の経過も良好で、元気になって来た!とのことでしたhappy01

 

山本@獣医師

 

 

【がん治療について】

抗がん剤治療、っと聞くと多くの方が抵抗感を持たれます。その思いの多くは、高齢だから、、苦しませたくない、、副作用が怖い、と言った内容です。しかし、病状によってはそのまま放置しておくことの方が動物たちに苦痛を与える可能性があることを無視してはなりません。

上記の通り、抗がん剤治療または手術や放射線治療によって、がん細胞を少なくすることにより、動物たちの健康状態を回復させる効果も期待出来るのです。我々は決して延命だけを目標に抗がん剤や放射線治療、手術を行なってはいません。少しでも生活のクオリティー(QOL)を確保し、飼い主様と一緒に暮らせる時間を充実させることを目的に、我々はがん治療を飼い主様と一緒に考えていきます。