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2013年10月23日診療日誌

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セカンドオピニオンを求められ、来院される飼い主様もいらっしゃいます。

先日、拝見させて頂いたワンちゃんです。乳腺腫瘍の術後の経過が悪く、治療のご相談に来院されました。

右の写真はそのワンちゃんの下腹部に出来た腫瘤病変ですが、強烈な炎症と痛みがあり、患部周辺は浮腫と水泡を多数形成しています。

 

これは臨床的に『炎症性乳癌』と呼ばれる非常に悪性度の高い病気です。

 

この子は乳腺腫瘍の術後1ヶ月で病変形成とのことで、所謂、二次性に分類されます。最悪の病気のひとつです。

 

この病気は基本的に手術での摘出による根治は望めないんです。。無理に手術を行なえば、病態をより悪化させてしまいます。

根治が望めないため、今後は疼痛を管理する緩和ケアが重要になります。

 

この病気は見ている飼い主様も非常につらいです。欧米では安楽死が選択されることもしばしばです。。

 

【重要】避妊手術をしていれば、この病気にかかる確率は極めて低くなります。欧米では避妊手術・去勢手術は盛んに行なわれているため、これらの疾患は非常に少なく、日本は先進国なのに避妊手術・去勢手術の啓蒙が不足しており、諸外国に比べこれらの疾患が多いと言われています。。

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