喉頭内視鏡検査
2017年11月6日診療日誌
先日「いびきが気になる」とのことで来院されたフレンチブルドッグさんの喉頭内視鏡検査を実施しました。
写真の画像が喉頭内視鏡検査の結果ですが、この子は「軟口蓋過長症」と言う病気が発見されました。本来、1枚目の写真で見ることができる気道が、軟口蓋(口の中の天井に相当する場所)が垂れ下がってしまっているせいで、呼吸がしづらくなっています。
また、さらに内視鏡を進めた画像が2枚目の写真ですが、喉頭小嚢が反転しており、これも切除を実施しなければなりません。さらに写真ではお出しできませんが、外鼻孔狭窄(鼻の穴が狭い)もあるため、これも矯正手術が必要です。
これらを疾患群を「短頭種気道症候群」と呼び、鼻の低いボストンテリア、フレンチブルドグ、パグ、ブルドッッグなどの犬種に比較的多い病気です。特に今回発見された喉頭小嚢の反転はある程度慢性経過を辿らないと発症しませんので、しばらく前から病気は存在していたことになります。
いびきも経過を見すぎると少し病気としては厄介になっていきます。
今回のわんちゃんは近日中にこれらを再建・切除を行います。しばらく徹底した呼吸管理が必要ですが、術後はいびきもなく快適に過ごしてくれるはずです。
山本@酔っ払って寝たらいびきと歯ぎしりをする迷惑な獣医師