クッシング症候群
2010年7月13日診療日誌
クッシング症候群と言う病気をご存知ですか?
犬の代表的な内分泌(ホルモン)性疾患のひとつで当院にも多数の患者さんが通院されています。副腎皮質から分泌されるコルチゾルと呼ばれるホルモンが異常分泌される疾患です
なぜか最近当院に来院される患者さんが増えており、特にシーズーに多い傾向があります。いくつかの血液検査やレントゲン検査、腹部超音波検査により確定診断されます。治療は主に内服によることがほとんどで、良好な経過を辿れば順調に日々の生活を送れます。
しかし、この病気の怖いところは合併症を引き起こすことです
クッシングを患っていても一見は元気で、お水を飲む量やおしっこの量が増えたり、脱毛症やお腹がぽっこり出てくるなどが症状として挙げられますが、普通は気付かれないことが多いです。
様子を見るうちに少しずつ進行し、気がついた頃には糖尿病や膵炎などの合併症に陥っていることがあります。また稀ではありますが、腫瘍を発症しているケースも存在します。
「お水の飲む量が増えた」「ハゲができた」などは、ほんの些細な変化ではありますが、大きな病気に繋がっていることがあることは皆さんも覚えて置いて下さいね