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2013年8月10日診療日誌

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大阪は猛暑が続いていますね・・bearing

僕らはどうしてもインドアな仕事現場なので、気温の変化にめっぽう弱くなってます。熱中症にご注意ください!と言っておきながら、過去に熱中症になりましたからね・・・じつはhappy02

 

さて、先日来院された初診のワンちゃん。後ろ足がよろめく、とのことで来院されました。色々お話を伺っていると、最近、触ることを嫌がる、とのこと。場合によっては噛まれそうになるとか。。

これは痛みのサインかとよく思われますが、実は違うこともあります。

 

各種身体検査の結果、片方の目に盲目の疑いが出ました。その目を超音波検査した映像がこの左の写真です。

超音波検査は心臓や肝臓・腎臓などのお腹の臓器の検査に主に用いられますが、実は眼科でも有用な検査の1つです。

 

超音波検査および眼底検査にて、この子は網膜剥離と診断されました。残念ながら、現在の獣医療では有効な治療方法はないため、視力を回復することは難しいのが現状です。

ところがワンちゃんは我々に比べ、生活が視力に大きく依存しないため、視力を失っても生活に大きな不自由が出ることは少ないです。(もちろん飼い主様の注意・配慮は必要です)

 

そして、実は注意深く観察すると「触ったら嫌がる」と言う行動が盲目の動物たちに出てきます。

通常は自分に触られる時には飼い主さんの手などを目で見て認識していますが、目が見えなくなると急に触られたので思わずビックリしたり、本能的な防御反応として飼い主さんであっても噛みついてしまう、こともあります。

 

このような場合は視力に何らかの問題を抱えていたり、あるいは認知症等の疑いが出てきます。適切な対処としては、動物たちに声をかけ触る、あるいは、視力のある方の視野から触るようにする、などが挙げられます。

 

最近、触ったら嫌がる、痛がる、噛み付く、皆さんの動物たちにはありませんか??

 

 

山本@獣医師

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