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2014年3月10日診療日誌

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暖かい日と寒い日が交互にやってきますね〜sun

こんな季節の変わり目は、ヒトも動物も体調に変化が出やすいです。ご自身のお体だけでなく、動物たちの行動の変化にも日々、気をつけて上げて下さいね。

 

さて、今回は私のお付き合いがある、とある動物の幼稚園よりご紹介頂いたワンコです。お腹に赤い斑点がある、背中に青紫の斑点もある、とのことで、ここの幼稚園スタッフさんより連絡がありました。でもワンちゃんはとっても元気ですhappy01

翌日には当院を受診頂き、拝見したところ、腹部には写真のような斑点を確認しました。痒みもなく、一見湿疹のようにも見えるこの皮膚病変は、点状出血と呼ばれるもので、危険な病気が潜んでいる可能性を示唆します

すぐさま検査を行なった所、血小板減少症を確認できましたdown

 

つまり、血液を止める役割を担う血小板が減ってしまっているため、内出血が起こっているのです。

血小板が少なくなる原因は様々ありますが、今回のワンちゃんは免疫介在性血小板減少症と呼ばれる病気でしたpaper

 

すぐさま免疫を抑える治療を開始し、現在は経過観察中です。残念ながら、生涯にわたり治療が必要なケースもあります。

また、国内ではある程度ですが好発する条件がわかっており、今回のワンちゃんは「若齢」「マルチーズ」「メス」と、条件を満たしていたため、比較的容易に診断が可能です。

 

今後も注意深く経過を飼い主様と見守って行く必要があります。このような湿疹のように見える病変でも、怖い病気があることを知っていて下さいね。

 

山本@獣医師

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