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2020年11月9日診療日誌

最もよく診断する心臓病の1つが僧帽弁閉鎖不全症です。
当院でも心臓超音波検査を行い、現在は2019年に発表されたACVIMステージ分類のガイドラインをベースに、治療の内容を検討していきます。
しかし、このガイドラインに示されているケースの中には、治療を行わなくても良いとされるケースでも、少しマニアックな検査を行う事で、治療の必要性を見つけることができます。
画像の検査は「経僧帽弁(左室流入)血流速度」を測定する検査で、、、って何言っているか分かりませんよね?笑
本当に簡単に言えば、この検査で私たち獣医師は、もう少しだけ僧帽弁閉鎖不全症の悪さを詳しく理解してあげることができます。
今回、この検査を受けたチワワさんも、実はガイドラインでは無治療・経過観察を推奨されるパターンでしたが、この画像の結果から治療介入を行うことを決定しました。
その2週間後に再診に来てくださったときに、元気になった!と飼い主様にお喜びいただけました。
このチワワさんは健康診断を目的に来院されたので、特に元気がなかったという訳では無かったのですが、健康診断から病気の発見に繋がり、精密検査を受けてくださったおかげで、病気の早期発見・早期治療に繋がりました。
ガイドラインも少しだけ弱点があります。かと言って治療は感覚でもなく自由でもありません。
標準的な医療をベースにしながらも、それぞれの状態や希望に合わせた治療のカスタマイズが、私たちの得意とするところです♪
山本@循環器科はちょっと好きな獣医師

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