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2015年8月24日診療日誌

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写真は13歳のおじいちゃんダルメシアンのボノちゃんですdog

 

当院にお越しいただいた時にはすでに後ろ足が麻痺した状態でした。

各種検査や治療、リハビリを施したところ、後ろ足に若干の反応が出てきましたが、残念ながら自力での歩行まで回復することが難しい様子でした。

本人は13歳とは思えぬほど活発な性格で、後ろ足が動けばすぐにでも走り出したい!ような子だったので、このまま後ろ足が麻痺したまま終生を過ごすのは何とか避けたい思いでいっぱいでした。

 

当院でも後駆麻痺で来院される動物は、椎間板ヘルニアのミニチュアダックスや脊髄変性症のウエルシュコーギーをはじめ、小型犬から大型犬までたくさんいらっしゃいます。

手術やリハビリで改善するケースも多いですが、治療が難しいケースも少なくありませんweep

 

そういった場合に飼い主様にご検討いただくのが、写真の車椅子ですflair

 

当院では専門の車椅子メーカーに依頼しております。体格を寸法して、オーダーメイドにて作製し、実際に試乗(フィッティング)してもらい、その子に合わせた微調整を加えた後に、正式なお渡しとなります。

市販されるものに比べ時間と費用は若干かかりますが、間違いない車椅子が完成しますscissors

 

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今回のボノちゃんは後駆麻痺に加え、前肢の虚脱も認められ始めたため、4輪での作製となり、細長い体格もあってか、意外とスリムな車椅子を作製できました。もちろん、安定感や操縦性も抜群ですgood

 

大型犬の後駆麻痺は移動だけでなく排便や排尿を含め、非常にお世話が大変ですsweat02

普通の飼い主様がやろうと思っても十分なケアが出来ないのが難しいのが現実です。

 

シニア犬の介護は、人の介護と同様に、非常に労力がかかります。その割に社会的なフォローアップは無く、飼い主様に全て依存しているのが現状です。

当院でもたくさんの診察やご相談を頂戴しますが、往々にしてすでに手遅れだったり、最初から十分な診察や健康診断、各種ケアが出来ていれば、ここまで悪化するようなこともなかったのに・・・・と思うこともしばしばです。

 

本当に難しい事態になる前に是非診察・ご相談くださいね。

 

山本@獣医師

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